目標を持って生きるべきなのかどうか、というのはよく議論されるところです。
最近は、「目標を持たないほうがうまくいく」なんて研究もあるくらい。
確かに目標を持つべきタイミングと持たなくてもいいタイミングというのはあります。
ただし、人生全体で考えたときに「目標をなんていらない」というのは少し語弊があります。
そこで今回は「『人生の目標はいらない』のホントと嘘」と題し、目標を持つことが正しいのか正しくないのか解説していきたいと思います(*^^*)
目次です(*^^*)
「人生の目標はいらない」は正しいが、正しくない
すでに触れたように、
「人生の目標はいらない」は正しいが、正しくない部分もある
というのが本当のところです。
なぜそう言えるか、「ホント」と「嘘」の項目に分けて一つ一つ見ていくことにしましょう。
「人生の目標はいらない」のホント
まずは「人生の目標はいらない」の本当の部分から見ていきましょう。
ホリエモンこと堀江貴文さんらがよく語っている話ですね。
彼を筆頭に行動力のある人はこのタイプの考えを持っていることが多いと思います。
みたいな考え方ですね。
この考えは概ね正しい。何より彼らはそのことを自分の人生や行動によって示していますから説得力がありますよね。
人生の目標は概ねいらない。行動のほうが大事
堀江さん以外にも行動の重要性を語っている著名人はたくさんいます。
例えばAppleの創業者スティーブ・ジョブズもその一人。
彼の最も有名な言葉の一つに、
Connecting Dots。点と点を繋げよ
というのがあります。
今まで自分がしてきた過去の経験……散らばった点をつなげることでイノベーションを起こすことができるわけです。
目標を考えていてもいつまでたっても動くことはできないですから、目標を見つける暇があるならたくさんのドットを作るために行動すべし……という解釈ができますよね。
実際、ジョブズはデザイン美という価値観とコンピューターをつなぎ合わせてMacintosh Computerという世界で最も愛されるパソコンを作りました。最初からMacを作ろうとして作ったわけではありません。iPhoneもしかり。
だから「目標なんて無駄なもの作ってないで、まずは動けよ」というのが一つの考え方なわけですね。
あったところで、ほぼ実現できない
さらに「あったところで実現できない問題」というのもあります。
年収1億円を達成するために生きる!
芸能人になって誰でも知っている有名人になる!
という目標を持つことは簡単ですが、持ったところで「実現できんの?」という問題は常につきまといます。
ここまで極端じゃなくても、多くの目標というのは現実離れしていたり、反対に現実と近すぎてモチベーションが沸かなかったり、となにかと不具合を起こしがち。
そんな”あったところで意味のないもの”を持つために考えて動けないくらいなら「んなもん持つ必要ないじゃん」というのもまっとうな考えなわけですね。
人は成長する。目標も変わる
そして「人は成長する問題」というのもあります。
多くの人は様々な経験を経て成長します。10代から価値観が変わらない人……というのもたくさんいるでしょうが、変わる人もまたたくさんいます。
例えば二十歳そこそこのときに、
年収2000万稼ぐ!!!
と意気込んでいた人でも、恋人ができたり家族ができたり目標を達成したりすることで価値観が変容してきます。
その時その時によって価値観は変わるものだから、目標なんて立てておいても意味がない、というのも一つの考え方としてあるわけですね。
上っ面な目標に意味はない
さらに上っ面な目標はマジで意味がありません。
可愛い彼女を作るために仕事頑張る!
起業して絶対成功する!
みたいなことを言うのは簡単です。目標設定もしやすいでしょう。
ただこれらの目標は、
などの問題をはらんでいます。
なので上っ面な目標を立てるくらいなら、そもそも目標なんていらないと考えたほうが合理的というのもまた真実なわけですね。
外発的動機の目標は続かない
そして外発的な動機によって立てられた目標って続かないケースがめちゃくちゃ多い、という問題もあります。
外発的な動機は”やらされてる感“があるんですよね。
小学生の時代を思い出してください。
自分が好きなスポーツや虫取りやお化粧ごっこなんかは言われなくてもやって永遠とやり続けられたと思います。
一方で学校の宿題はどうかというと……多くの場合は進んでやらなかったでしょう。
宿題をやればテストでいい点が取れて頭が良くなるということは子どもながらに分かっていたはずなのに、やらなかった。
それって宿題が外発的な動機であって”やらされてる感”のあるものだからですよね?
この感覚を引きずって大人になってからも外発的動機の網から抜けられない人は少なくないです。だから外発的動機の目標を立てるくらいなら「好きなことやれよ」っていう風潮が生まれるわけですね。
「人生の目標はいらない」の嘘
ここまで「人生の目標はいらない」のホントの部分を見てきました。
これだけ読めば「ホント、いらないじゃん」って思う方がほとんどだと思います。
だけどそんな「人生の目標はいらない」説にも嘘の部分があります。その点にもしっかり目を向けていく必要があるでしょう。
「目標=自分の価値観」と置き換えてみるとしっくりくるんじゃ?
「目標」という言葉はいろいろな定義ができます。
いろいろな定義ができるがゆえに無駄な目標設定のやり方や幸せになれない目標の立て方が蔓延している……というのが現状ですね。
そこで、ここでは、
人生の目標=自分の価値観(に沿って生きること)
と定義してみるとどうでしょうか?
目標というのはつまり自分の価値観を実現していくことだと考えてみるんです。
結構しっくり来るんじゃないでしょうか。
なぜなら自分の価値観というのは誰しもが持っていて、自分の価値観を持っていない人はいないからです。
もし「自分には自分の考えがない」と感じる人は価値観を認識できていないだけで持っていないわけではないんです。
つまり、目標を立てるというのは……
という風に分解して考えることができるんです。
そう考えると「目標なんて意味がない」とは必ずしも言えないですよね?
自分の価値観を認識できない人生はヤバい
なぜ自分の価値観に沿って生きることを目標にするのがいいかというと、他人の価値観で生きている人ほど幸福度が低く人生の満足度も低いということがわかっているからです。
自分の価値観に沿って生きられれば自己肯定感は高まるでしょうし、自分の人生に意味を感じやすくなります。
そうすると人はメンタル的にもフィジカル的にも健康になり、幸福度も自然と高まっていくんです。
言い方を変えると、他人の価値観や誰しもが設定するような目標に向かって歩く人生って意味を感じづらいんです。
だから自分だけの目標(価値観)を設定するというのはとっても重要なんですね。
目標(価値観)は全員持っている。気づけていないだけ
そう考えると目標設定が本当に必要かどうか、見えてきますよね?
誰もが自分だけの価値観というのは持っているものです。
だから自分の価値観を認識し、価値観に沿って生きることを目標にすれば(あるいは価値観を達成する上で必要な具体的な何かを目標にすれば)目標を設定する意味は必然的に生まれてくるわけです。
例えば僕も、
成功したい。バリバリ仕事をして人並み以上に稼ぎたい。有名になりたい
という考えを持っていた時期もありました。
しかし、これが僕の価値観にあっているかどうかというと……違ったんです。
僕は私生活を犠牲にしてまで働くより、自分の時間を大切にしたり家族との時間を大切にしたりしたいと感じていました。それが僕の価値観でした。
なのでその価値観を実現するために、
ということに取り組み、実現することができました。
昔はめちゃくちゃ幸福度が低かったですが、今では満足度の高い毎日を過ごすことができています。
繰り返しになりますが、誰しもが自分の価値観を持っています。
やりたいこと、実現したいことを持っていない人なんていないです。
もし「やりたいことがない」と感じているなら、それはやりたいことがないのではなく「認識できていないだけ」です。
なので自分の価値観を認識するワークをやってみることをおすすめします。
一度これをやって価値観が設定できれば、もう「目標なんて無意味」なんて思うこともなくなるはずです(*^^*)
内発的動機な目標は強烈な行動力を生む
なぜ自分の価値観を認識するのが大事かというと、自分の価値観に沿って生きること……言い方を変えると内発的な動機で生きることは、強烈な行動力を生むからです。
自分のやりたいことしかやらない人生って素晴らしいですよね?
実際、前述した堀江さんやジョブズら偉大な先人たちも、何かを成し遂げた最も大きな要因は内発的な動機付けによって行動したからです。
アスリートはもっとわかりやすいでしょうね。
プロのサッカー選手、野球選手は常人が「キツイ、無理」と思うトレーニングを平気でこなします。それはそのトレーニングをトレーニングと思わず、好きでやっているからです。
結果としてトレーニングを「やりたくない」と思っている人より行動力も実行力も段違いになり、成長速度がぐんと加速するわけです。
人生の目標、自分の価値観の見つけ方って?
そんなわけで「上っ面の目標は意味ないけど、自分の価値観とリンクした目標を設定するのはめちゃくちゃ大事だよ!」というのが結論なわけです。
もし自分の価値観がよくわからないという人は以下の記事を参考にしてもらうのがいいと思います(*^^*)
自分の価値観を認識する方法をまとめてあるので、試してみるといいと思います!
あるいは以下の書籍なんかもおすすめです。
自分の内側と向き合い、自分の価値観を知る方法が書いてあります(*^^*)
まとめ
最後に今回の内容を振り返っていきましょう!
▶他人の価値観が入った目標を設定しても意味ないよ!
▶自分の価値観の応じた目標を設定することはめっちゃ大事だよ!
▶誰でも自分の価値観は持ってるから認識できるようにしていくといいよ!
という話でした!
「目標はいらない」のホントと嘘、区別することができたでしょうか?
必要ないところでは無理に目標を設定することはないです。
でもある種の目標設定は結構大事なので、まだ持っていないという方は見直してみてもいいかもしれませんね(*^^*)
おすすめ記事・参考文献
【はじめて来てくださった方へ】
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