今回は「ベストな入浴時間って何分なの?」がテーマです。
「お風呂は疲労回復にいい」っていうのが一般論ですけど、具体的に「温度設定は●●がベスト」とか「入浴時間は●●が理想」って知らない方が大半ではないでしょうか。
諸説で回っているので、どれを信用していいのかわからないですよね。
ただ毎日100%のパフォーマンスを目指している者からすると、ここを不明確にしておくのって気持ち悪い。
ということで今回は2018年10月時点でベストと考えられる入浴法をまとめていきます!
目次です(*^^*)
入浴は効果があるのか?
まず結論から書くと、入浴による疲労回復の効果はあります。
これからいくつかの実験を紹介していきますが、その中でも効果が認められているんです。
一安心ですね(笑)。
「検証の結果、意味のないことが判明!」なんてことになったらどうしようかと思いました。別にそれはそれでいいんですが、今までどれだけの時間を無駄にしてきたかと思うと切ない気持ちになるので……。
ではどうして入浴が疲労回復に効果があるのか、具体的に見ていくことにしましょう。
入浴が疲労回復に聞く本当の理由
どうして入浴が疲労回復にいいかっていうと、一番の理由は睡眠の質が上がるからです。
入浴するとしないとでは、その後の睡眠の質に大きな差がであることがコーネル大学の実験(※)で分かっています。
入浴したことによって体温が上昇します。お風呂に出たあと、クールダウンしていく過程で体温が下がっていくと眠くなってきます。そうやってスムーズに睡眠に入ると睡眠の質が高まるように人間の体はできているんです。
疲労を回復するためには睡眠の質を高めることが一番有効ですから、睡眠の質の向上を助ける入浴は十分な効果が認められるというわけですね。
入浴による直接的な回復だとかリラックス効果があるかっていう点でいうと、現時点では有効な実験があまりないのですが、睡眠の質を高めるってだけでやる価値はあると思います。
ただ闇雲に入るのはよくありません。
設定によっては逆効果になってしまうケースがあるためです。
じゃあどんな設定で入るのがいいの?っていうのが今回の本題です。
理想の温度設定は?
38度、40度、42度……。
お風呂の理想の設定温度って諸説あるんですが、今の時点で一番有力なのは「40度」ですね。
金沢大学大学院の石澤太市氏が行った実験(※)を参照します。
実験では「38度、40度、42度」の3段階と「5分、10分、15分」のそれぞれの組み合わせで被験者にどのような効果が出たかを比較しました。
結論として挙げられているのが「身体への負荷を少なくし、出浴後の体温を保持させる入浴法は、湯温度を約 40℃前後に設定し、入浴時間を長めに調整しながら体温を上昇させることが、好ましいと考えられた」というもの。
ということで設定温度は熱すぎずぬるすぎない40度くらいがちょうどいいというわけです。
海外の研究なんかを見ても、やっぱり40度前後ってものが一番多いので、40度にするのが一番無難かなと思いますね。
絶対にやめるべき設定温度は?
逆にやめたほうがいい設定温度は42度以上になります。
一般的に日本人の好む設定温度は38度〜42度で、42度のお風呂に入っている人も多いと憶測されるんですが、これはかなりよくないんです。
42度以上の熱いお湯は交感神経を刺激します。
交感神経が刺激されると戦闘状態のようになるんです。言ってみれば体が起きてしまって、入浴の最大のメリットとされる「スムーズな睡眠導入」が失われてしまうわけなんですね。
前述の実験でも「42℃の入浴では、血圧上昇などの身体への負荷が大きいことが報告されている」とありますし、肌への影響に関しても以下のように結論付けられています。
42℃および 38℃の両条件ともに、入浴終了時に角層水分量の増加を認めたが、出浴 10 分後には入浴前と同値を示しその後も低下した。特に、42℃においては、60 分後まで角層水分量は減少し、条件間に有意な差を認めた。また、経表皮水分蒸散量においても、出浴 30 分後において 42℃群で有意な増加を認め、皮膚の乾燥を招くことが認められた。(中略)そのため、42℃の入浴は避けたほうが好ましいと言える。
と結論付けられています。
温度に好みはあるとはいえ、科学的な観点からみると42度の入浴は控えるのが望ましいことは間違いなさそうですね。
結局、何分入ればいいか問題
理想の入浴温度が40度程度だということは分かりました。
じゃあどの程度入浴したらいいかというと……15〜30分程度がいいでしょう。
前述の実験でも「入浴時間を長めに調整しながら体温を上昇させること」が推奨されています。実験で言えば「5分<10分<15分」と、長い時間湯船に使ったほうが効果が高いと認められました。
また元米国バージニア大学時間生物学研究センター、米国スタンフォード大学医学部睡眠研究センター客員助教授で秋田大学大学院の三島和夫医師も「快眠に効果的なお湯の温度は、40℃前後。10分以上を目安に、できれば30分程度ゆっくりとつかってください」(※)という見解を出しています。
ということで15分〜30分を目安とし、自分の体やコンディションと相談してベストな入浴時間を見つけていくのがよさそうですね。
入浴の時間帯はいつがいい?
そして入浴の時間帯に関しても見ていきましょう。
入浴は睡眠の質を高めるためにあるので、就寝前がベストのタイミングになります。
ただ入浴後、すぐにベッドに入るとなかなか深部体温が低下せずに寝付けなくなってしまうのでよくない。
目安としては就寝前1〜2時間前と考えるのがいいでしょう(入浴後の室温や体のコンディションによって差が出てくるので、あくまでも目安と考えるのが吉)。
それより間隔が短いと熱すぎて眠れない、それより間隔が空きすぎると体が冷めてしまって眠気も収まってしまう……という状態になるので、1、2時間に収められるようにしていくのがよさそうですね。
まとめ
まとめると、
お湯の温度:40度程度
入浴時間:15〜30分 ※ゆっくり体の深部温度を上昇させる
入浴のタイミング:就寝前1〜2時間前 ※入浴後、30〜1時間程度をかけて深部温度を下げていく→スムーズな入眠→睡眠の質が向上→疲労回復
という形がベストだと考えられることがわかりました。
今までもこれに近い形で生活をルーティン化してきたので「大きくずれてなくてよかった!」というのが率直な感想です(笑)。
体感として、これをやるとやらないとでだと翌日の疲労感(回復感)が全然違います。
もし疲労が抜けないで困っていたり、不眠症気味だったりしたら、試してみるのもいいかもしれませんね。
参考文献
・Nighttime drop in body temperature: a physiological trigger for sleep onset?
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